本当に必要な備蓄グッズの見極め方
「何をどれだけ揃えればいいの？」と迷っているなら、まず“家で数日過ごすための備蓄”と“避難時に持ち出すもの”を分けて考えるのがおすすめです。災害時はインフラや救援が整うまで数日かかることが想定されます。だからこそ、家の中で数日耐えられる備蓄と、避難所や移動時に必要な持ち出し品は役割が違います。
正直、私も「全部一度には無理…」と肩が重くなりがち。でも、用途で分けてリスト化すると、やることがスッと見えてきます。背負って小走りできるくらいの重さで、移動の安全を確保できるツールに絞る――これが“持ち出し”の合言葉。逆に“備蓄”は家での数日間の暮らしを守るアイテムに集中です。
こんなふうに切り分ける
- 備蓄品：家で数日過ごすための基本（飲料水・非常食・衛生・照明・情報源 など）
- 持ち出し品：避難先や移動時に最低限必要（ライト・ラジオ・救急セット・簡易食・飲料・身分情報 など）
役割を意識すると無駄買いが減る
家具の固定器具やヘルメット、消火器のような“被害を減らす道具”も大切。これらは普段から設置・点検しておくことで、いざという時に自分や家族を守ってくれます。怖い思いはしたくない…だからこそ、目的ごとに準備を分けることが第一歩です。
水と食料の「量」と「選び方」をサクッと把握
最初に揃えるなら、やっぱり水と食料。目安として、飲料水は1人1日3リットル×3日分から考えると、備えがグッと現実的になります。非常食は、缶詰・レトルト・アルファ米など調理が簡単で保存しやすいものが主役。家族構成に合わせた味や固さ、アレルギー対応も忘れずに。
「非常食だけだと気が滅入りそう…」そんな不安も本音。そこで頼れるのがローリングストック。普段食べているレトルトや缶詰・お菓子を少し多めに買って、使ったら補充。賞味・消費期限も自然とチェックできます。ストレスの大きいときこそ、慣れた味が心を支えてくれるから。
選び方のコツ
- 常温で保存でき、開封後の手間が少ないものを優先。
- 栄養・塩分・糖分のバランスを意識。甘いものも“ごほうび”として少量あると安心。
- 乳児や高齢家族がいる場合は、やわらかさや栄養を調整できる品を混ぜる。
さくっと把握できる目安表（例）
| 分類 | ねらい | 例 |
|---|---|---|
| 水（飲料） | 脱水予防・調理 | 1人3L/日×3日分 |
| 主食 | 腹持ち・簡単調理 | アルファ米、レトルトご飯、麺類 |
| おかず | たんぱく質・塩分 | 缶詰、レトルト惣菜 |
| 間食 | メンタルケア | ビスケット、チョコなど |
数字に追われて苦しくなったら、まずは“今日の買い足し1品”からでOK。小さな積み重ねでも、ちゃんと前に進んでいますよ☺️
「スマホ関連の必需品」はコンパクトに
情報・連絡・心の支えになるスマホは、今や命綱。充電器やモバイルバッテリーは“持ち出し”でも“備蓄”でも上位に入ります。ケーブルもセットで保管し、バッテリー自体の充電も忘れずに。
停電やガス停止に備えるならカセットコンロとカセットボンベ。温かい食べ物や飲み物は、それだけでホッとできます。ボンベは十分量を備え、使用期限にも注意。電気が止まれば調理・湯沸かしの頼れる相棒になります。
あると頼もしいもの
- 懐中電灯・ランタン（電池も一緒に）
- 手回し・電池式ラジオ（情報収集）
- 軍手・ヘルメット（落下物対策）
- ラップやアルミブランケット（保温・衛生の応用が効く）
まとめ方のヒント
- リュックに“まとめて入れっぱなし”にせず、使う場面ごとに小分けポーチ化。
- 重いものは背中側、よく使うものはサッと取り出せるポケットに。
「重くて動けない…」は避けたい最悪パターン。持ち出しは“背負って小走り可能”を上限に、迷いゼロで手が伸びる配置にしておきましょう。
トイレ・衛生・女性の備え――「困る前」の一手でストレス激減
避難所や在宅避難で一番つらい声が多いのが、トイレ問題と衛生。携帯トイレは使い捨て・繰り返しタイプがあり、家族人数と日数を想定して確保を。水が貴重になるので、ウェットティッシュや消毒グッズ、マスク、タオルは出番が多めです。
女性に必要なものは“自分が一番わかる”。生理用品や痛み止め、温めるためのカイロなど、自分仕様のセットを作っておくと安心です。持病のある方は常備薬も忘れずに。避難所の環境変化やストレスは思った以上に体調に響きます。
衛生・女性の備えチェック
- 携帯トイレ（家族分×想定日数）
- 生理用品／鎮痛薬／カイロ
- ウェットティッシュ・消毒・マスク
- タオル・着替え（レインコートも役立つ）
「こんな状況で無理…」と泣きたくなる前に、未来の自分を助ける小さなポーチを。準備できた自分に、心から“よくやった”と言えるはず。
迷わず取り出せる収納――“定位置化”と“持ち歩き”の二刀流
非常時にモノが見つからないのは致命的。収納の工夫は、それだけで生存率に直結します。家の中では、家族全員がわかる定位置に。見える・届く・持てる、の3条件を意識して、通路や玄関近くに“持ち出しリュック”、リビングや寝室に“灯り・ラジオ”など、場所ごとに役割配置を。
持ち歩き用には、小さめのポーチが便利。小型ライト、モバイルバッテリー、ミニ救急、マスクなど“帰宅困難”を想定した最低限セットを。普段のバッグから入れ替えずに済む仕組みにしておくと、外出時の不安がスッと軽くなります。
置き場所の考え方
- 玄関：持ち出しリュック、ヘルメット
- リビング：ライト・ラジオ・電池
- キッチン：カセットコンロ・ボンベ・非常食
最後に、家具の固定や消火器の設置も“収納の延長”と考えて習慣化を。いざという瞬間、迷わず動ける私でいられるように。
まずは“できる分だけ”でいい――続けられる仕組みが勝ち
完璧主義は続かない。だからこそ、ローリングストックや“買い物のついでに1品追加”を味方にしましょう。チェックリストを使いつつ、家族構成に合わせて内容を微調整。避難所／在宅避難それぞれの想定を持ちながら、背負える重さ・家での数日・衛生と心のケアを軸に、暮らしの延長で整えていけば十分です。
「こうなりたくない（困り果てて立ち尽くす）」を避けるために、今日の一手を。未来の自分と家族が、必ず感謝してくれます✨