実家が空き家になったときに直面する「面倒くさい」現実
両親が亡くなった後に残された家の重さ
両親が亡くなり、実家が空き家になった途端、多くの50代・60代の方が「片付けをしなければ」と頭では理解しているものの、実際には手が止まってしまうことが少なくありません。心身ともに疲弊している時期に、膨大な荷物と向き合わなければならないからです。
- 家の中に物が多すぎて、どこから手を付けていいか分からない
- 実家が地方や遠方にあるため、移動に時間もお金もかかる
- 写真や手紙など思い出の品を捨てる決断ができない
- 兄弟間で「残したい派」と「処分したい派」に分かれる
- 不動産や相続の手続きが複雑で進め方が分からない
- 売却する際に損をするのではないかという不安
放置するデメリット

実家をそのまま放置しておくと、さまざまな問題が発生します。放置のリスクを表で整理すると次のようになります。
| 放置した場合 | デメリット |
|---|---|
| 空き家状態が続く | 固定資産税がかかり続ける💸 |
| 老朽化の進行 | 修繕費が膨らみ、資産価値が下がる⚠️ |
| 防犯リスク | 空き巣や放火の標的になりやすい🚨 |
| 近隣トラブル | 雑草や害虫が発生して苦情の原因に😣 |
| 家族関係への悪影響 | 兄弟間の対立や疎遠化につながる |
誰もが「実家の片付け」を面倒くさいと感じる理由
感情・距離・手続きが重なった複雑さ
実家の片付けを「面倒だ」と感じるのは単なる体力的な負担だけではありません。そこには感情的、地理的、手続き的な複雑さが絡み合っています。
- 感情面:思い出の品を捨てることで親とのつながりが薄れる寂しさ
- 距離の問題:遠方のため、頻繁に足を運ぶことができない負担
- 人間関係:兄弟姉妹で意見が合わず、調整に時間がかかる
- 知識不足:相続や売却の手続きが複雑で専門的な知識が必要
- 経済的不安:処分や売却で損をしてしまうのではという懸念
共感できる「あるある」場面
- 「兄弟で集まるだけでも予定が合わない」📅
- 「実家に行くと物の山を前にして途方に暮れる」📦
- 「親の遺品に手を付けられず、ただ眺めてしまう」📖
- 「手続きの書類に専門用語が多すぎて頭が痛くなる」📝
- 「不動産会社や役所に行くだけで一日が終わる」🏢
体験談エピソード
- 兄弟間のトラブル例:「兄は『実家を売って資金にしたい』、妹は『思い出があるから残したい』と意見が割れ、話し合いが数年進まず空き家のまま…。最終的に修繕費がかさみ、結果的に安く手放さざるを得なかった」
- 遠方の実家例:「片道3時間かけて通うだけで体力的にしんどく、何度も通ううちに交通費もかさんでしまった。結局、専門業者に依頼して短期間で一気に片付けたことで、精神的な負担が軽くなった」
面倒くさいを解消する解決策

放置しないことで得られるメリット
- 固定資産税や維持費など無駄な支出を減らせる
長期間放置すればするほど税金だけがかかり続けるため、早めの対応が経済的な負担を大幅に軽減する。 - 老朽化や防犯リスクを防げる
雨漏りや壁の劣化を防ぐことで修繕費を節約でき、空き巣や放火といった犯罪のリスクも下げられる。 - 兄弟間のトラブルを未然に防ぐ
役割分担や早期の話し合いによって、不要な争いを避け、家族関係を良好に保てる。 - 家や土地を売却・賃貸・リフォームで有効活用できる
売却すれば現金化でき、賃貸にすれば定期的な収入に。リフォームして活用すればセカンドハウスや地域貢献にもつながる。 - 片付けを通して心の整理がつき、気持ちが前に進む
遺品を整理することで両親との思い出を振り返りながら、新しい一歩を踏み出すきっかけとなり、精神的にも大きなメリットがある。 - 結果的に「空き家」という社会的な問題の解消にもつながる
自分たちだけでなく地域や次世代にも良い影響を与えられる。
具体的な解決方法
- 不用品回収サービスを利用
業者に依頼すれば短期間で大量の荷物を処分できます。時間と労力を大幅に削減可能。
例:片付け代行サービスを利用し、1日で家全体をスッキリさせた60代男性は「もっと早く頼めばよかった」と振り返っています。 - 兄弟間で役割分担を決める
片付け担当・手続き担当などを明確にすることで負担が軽くなります。
実際に「姉が役所手続き、弟が片付けを担当」と分担した家庭では、1か月で全体の整理が終わり、兄弟仲も改善したとのこと。 - リモート手続きや代行サービスを活用
弁護士や司法書士、不動産会社など専門家に任せると安心。オンライン相談で遠方問題も解決。
「Zoomで司法書士に相談し、必要書類の準備を郵送で進められたので、現地に行く回数を減らせた」という声もあります。 - 売却・賃貸を早めに検討
空き家をそのままにせず、収益につながる方法を考えることが大切。
賃貸にすれば固定資産税の負担が軽くなるだけでなく、安定収入にもつながります。 - 思い出の品をデジタル化
写真やアルバムをスキャンして保存すれば、手元に残さなくても記録を残せます。
「アルバムをデータ化して兄弟全員で共有。実物は処分したけれど、かえって気軽に見返せるようになった」と喜ばれています。
空き家問題を解決する必要性

実家の片付けは社会的な課題でもある
総務省の調査によると、全国の空き家は849万戸に上り、住宅全体の13.6%を占めています。これは年々増加傾向にあり、少子高齢化や都市部への人口集中といった社会背景が大きく影響しています。空き家問題は社会的にも深刻化しており、放置すれば資産価値を下げるだけでなく、防犯・防災の面でも地域に影響を及ぼします。さらに、放火や不法投棄の温床となったり、景観の悪化によって地域全体の魅力を損なう要因にもなります。行政による「特定空き家」指定を受けると、固定資産税の優遇措置が外れるなど経済的な不利益を被るリスクもあり、個人だけでなく社会全体の問題として捉える必要があるのです。また、相続登記の義務化についても2024年(令和6年)4月1日から施行されています。
相続登記の義務化について知っておきたいこと

相続登記とは?
相続登記とは、親などの所有者が亡くなった場合に、不動産の名義を相続人へ変更する手続きのことです。これを行わないまま放置してしまうと、相続人が増え続けたり、誰が正式な所有者なのか分からなくなり、売却や活用ができなくなるケースが多く見られます。
義務化の背景
これまで相続登記は任意でしたが、空き家問題や所有者不明土地の増加を受け、2024年4月から相続登記が義務化されました。具体的には、相続の開始を知った日から3年以内に登記申請を行わなければなりません。これを怠ると、10万円以下の過料が科される可能性があります。
義務化によるメリット
- 所有者不明の土地を減らし、円滑な売却・活用を可能にする
- 兄弟間での権利関係を明確化し、トラブルを防ぐ
- 将来の相続がスムーズになり、次世代に負担を残さない
実務での注意点
- 遺産分割協議書や戸籍謄本など必要書類を早めに揃えること
- 司法書士に依頼することで、手続きの不安やミスを減らせる
- 登記が済んでいなければ売却や担保設定ができない点に注意
まとめ
- 実家の片付けは「家族の問題」であると同時に「社会問題」でもある
- 放置しておくほど心身の負担が増し、関係悪化や資産価値の低下を招く
- 早めに解決に動くことが、家族の未来と安心につながる
空き家問題の背景
実家の片付けは、多くの50代・60代が直面する共通の課題です。放置すれば家計・時間・人間関係に大きな悪影響を及ぼす一方で、解決すれば家族関係の改善や新たな生活への一歩につながります。さらに、資産価値を守り、地域社会にも良い影響を与えることができます。 また、片付けを通じて両親の思い出を整理することは、心の節目となり、これからの人生を前向きに歩む大切なプロセスにもなります。だからこそ、この記事を通じて「面倒くさい」を「行動」に変えるきっかけを届けたいと考えています。

